
【コスプレ着物】コスプレ衣装にも活かせる、着物の知識は?
日本の古き良きファンションで今も愛される着物についてご紹介していきます。
着物には11種類あり、それぞれ用途などが異なります。
コスプレ時にも和装をされる方もいらっしゃるかと思いますので、
詳細について少し調べてみました。
着物の歴史について
着物は、平安時代に中国から伝わった“唐衣”という衣服が変化したものと考えられており、 前を開けて羽織るような形で、袖が長くて広いものでした。
その後、他国の文化の流入や、気候、季節に合わせると共に、現代の着物へと形成していきました。
現在は、日本の伝統文化として着用されています。
奈良時代 (710年〜794年) | ズボン型や、スカート型の衣服と上衣の組み合わせ、または、ワンピース型の衣服が主流でした。 |
平安時代 (794年〜1185年) | 着る人の体の線にとらわれず、布地を直線に裁ち、縫い合わせる“直線裁”という方法で着物が作られるようになりました。 季節によって、寒いときは重ね着、暑い夏は麻などのすずしい素材を使用したりと、工夫し多くの種類の着物が作られていました。 着物を重ねて着るという方法が定着し、色の組み合わせも変化が生まれました。 (政治的階級・季節の彩りなど) また、奈良時代後半から、平安時代にかけて、公家と庶民の身分のちがいによる衣服の区別が確立されていきました。 公家は手足がかくれるような動きにくい衣服、庶民は現在の洋服のような動きやすい筒型の袖の衣服を着るようになりました。 |
鎌倉時代 (1185年〜1333年) 室町時代 (1336年〜1573年) | 女性に限らず男性もまた華やかな色の着物を身につけるようになりました。 武士の勢力が広がっていくにつれて、戦地に着ていく衣装は、それぞれの大将の個性を主張したものであったと言われています。 |
江戸時代 (1603年〜1867年) | 徳川家の武家政権の下、全国各地の大名へ領地をあたえられ、自治を任せられる藩制度がしかれました。 藩の制服とも言える裃は、麻の生地を糊で固めて、肩の部分をはり出させた上着と袴の総称で、藩ごとに模様が決まっていました。 これらの技術の発達で、着物そのものが美術工芸としての価値を高めていくようになり、家の財産として着物を親から子に伝えていく風習が根づいていきました。 |
明治時代 (1868年〜1912年) | 日本は外国の文化の影響を強く受けるようになりました。 西洋化を進める政府は、官僚や軍人などに対して「正式の場では洋服を着用せよ」という衣服令を出し、庶民に対しては、着物を着る場合は、それぞれの家系を示すシンボルである家紋を入れた「紋付」が礼装と定められました。 それ以来、着物での礼装は男女共に紋付となりました。 |
着物の種類を紹介
着物の代表的な種類は11種類とされています。
まさか、こんなに種類があったとは調べるまで知りませんでした。
柄の位置や素材などでも季節や用途が変わってくるので、とても奥が深く冠婚葬祭などにも使用される種類などもあります。
季節別種類
袷(あわせ)
裏地がついた着物で、生地が二枚縫い合わせられてるのが特徴です。
主に冬の季節に使用され、10月上旬から5月下旬に着用します。
単衣(ひとえ)
裏地の付いていない着物です。
6月、9月などの、暖かい時期に着用します。
薄物(うすもの)
裏地が付いておらず、生地がとても薄い着物です。
7月初旬から8月末の、暑い時期に着用します。
また、生地にも種類があります。
絽 | 規則的に目が空いている生地。 透け感があり、通気性も良い。 シーン:フォーマル 季節 :6~9月 |
紗 | 等間隔で全体的に目が空いている生地。 絽よりも透け感・通気性が優れており、夏着物やコート、羽織など使用されます。 シーン:セミフォーマル・カジュアル 季節 :6~9月 |
麻 | 植物の麻から作られた生地。 肌触りがさらっとしている。 シーン:カジュアル 季節 :7~8月 |
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浴衣(ゆかた)

まず初めに、一番馴染みのあるであろう浴衣について触れていきます。
浴衣は、生地が薄手なので通気性や速乾性に優れおり、かつては湯上り着や寝巻きとして着られていました。
帯は半幅帯を合わせリボンなどの形状に整えます。
特徴として、長襦袢を着ず、素肌に直接着ることができ、草履ではなく下駄を合わせます。
他の着物とは異なり、おはしょりは必須ではありません。
着用シーンとしては、夏祭りや花火大会に着ていくことが多いです。
振袖(ふりそで)

振袖は、未婚女性の第一礼装で、長い袖丈が特徴です。
袖の長さによって、大振袖・中振袖・小振袖の3種類に分類できます。
- 大振袖:袖丈114cm前後。(主に結婚式や披露宴で着用)
- 中振袖:袖丈100cm前後。(主に成人式で着用)
- 小振袖:袖丈85cm前後。(お茶会やパーティで着用)
振袖には袋帯を合わせるのが基本となりますが、結び方にルールはないのでさまざまな結び方を楽しむことができます。
打掛(うちかけ)
打掛は、結婚式で花嫁が着用している着物になります。
その中でも、白無垢や色打掛といい見た目のデザインが違います。

白無垢
結婚式のみで着用する着物で、白一色で仕立てられます。
綿帽子(わたぼうし)と呼ばれる頭全体を包むようなデザインのものや、角隠し(つのかくし)と呼ばれる頭の角にあたる部分を隠したデザインのアイテムと合わせるのが特徴です。

色打掛
結婚式だけでなく、披露宴でも着用可能になっています。
鮮やかな色と、華やかな模様で仕立てられています。
黒紋付(くろもんつき)

黒紋付は、主に不祝儀の際に着用する着物で、喪服と呼ばれています。
生地は柄は一切なく、黒一色のデザインになります。
また、背中・両胸・後ろ袖に一つずつ紋が入っています。
使用帯は、黒喪帯(くろもおび)と呼ばれる黒一色に染められたものを合わせます。
黒留袖(くろとめそで)

黒留袖とは、最も格式が高い正礼装(第一礼装)着物のことで、既婚女性が結婚式や披露宴などで着用します。
※結婚式・披露宴に出席する新郎新婦の母親や仲人のみに限られます。
生地は黒色で、特徴として、五つ紋が入っています。
背中・両胸・後ろ袖に一つずつ紋が入り、裾には絵羽模様(えばもよう)が施されています。
使用帯は、錦織・唐織の袋帯か、丸帯を合わせます。
色留袖(いろとめそで)

色留袖は、生地が黒色以外の留袖のことのことを言います。
既婚・未婚問わず着用でき、格の高い着物です。
使用帯は丸帯や袋帯を合わせ、上半身は無地、下半身の裾のみに絵柄が広がっている点が特徴です。
格の高さや着用シーンは、紋の数によって変わり、紋の数が減るほど格は低くなります。
ただし、お食事会などのカジュアルなシーンで着ることはありません。
- 五つ紋:第一礼装。親族の結婚式・披露宴や式典で着用。
- 三つ紋:準礼装。親戚の結婚式・披露宴や祝賀会等で着用。
- 一つ紋:準礼装。親戚の結婚式・披露宴やパーティ、子供の入学式・卒業式等で着用。
訪問着(ほうもんぎ)

訪問着は、留袖に次ぐ準礼装から略礼装にあたります。
着物は、縫い目にかかわらず肩から胸や袖にかけて、広げた際に1枚の絵のようになっており、上半身にも柄が入るのが特徴です。
帯は、同じく格の高い袋帯を合わせるのが良いとされています。
着用シーンは幅広く、結婚式や卒業式といったフォーマルなシーンから、お食事会や観劇といったカジュアルなシーンまで着ていくことができます。
附下(つけさげ)

附下は、着物の左肩にワンポイントで独立した柄が入っています。
また、衿と肩・上前身頃とおくみの模様がつながっていないものとされています。
訪問着の次に格が高く、袋帯を締めれば格を上げ、名古屋帯や洒落袋帯を締めれば格を落とすことができます。
色無地(いろむじ)

色無地は、柄がなく、白生地を黒色以外の一色のみで染めた着物です。
生地自体に織り込まれている柄の地紋がついているかどうかで格が変化します。
紋が付いている場合は、訪問着と同程度の格となり、帯は袋帯を使用します。
紋が付いていない場合は、袋帯なら付け下げと同程度の格に、名古屋帯なら小紋と同程度の格となります。
- 紋付きの色無地:子供の卒業式・入学式・七五三・お宮参りなど。
- 紋無し・袋帯の色無地:同窓会・祝賀会など。
- 紋無し・名古屋帯の色無地:お食事会・観劇など。街着。
小紋(こもん)

小紋は、生地全体に柄が入っている着物で、付け下げや色無地よりも格が低く、普段着として着用できます。
帯は、名古屋帯や半幅帯を合わせ、小紋にも、代表的な柄が3つあるとされています。
- 江戸小紋:無地に見えるほど細かい柄
- 加賀小紋:一つの模様が大きく、華やかな柄
- 京小紋:自然をテーマとすることが多い柄
紬(つむぎ)

紬は、紬糸を使った先染めの織物の着物のことで、生地は丈夫でしっかりとしています。
特徴として、国の重要無形文化財に指定されている(結城紬・久米島紬など)種類が多くあります。
小紋同様に、普段着やおしゃれ着として着用し、帯は、名古屋帯や洒落袋帯・半幅帯を合わせます。
一方、丸帯や袋帯は格が高くなってしまうため、合わせることはありません。
まとめ
コスプレをする際にも着物を着用したキャラクターをすることがあるかと思いますが、
少しでも着物について理解しておくことでより本格的なコスプレをすることができると感じました。
また、着付けも YouTubeなどで簡単に勉強できることができ、最初のうちは浴衣から練習してみる事も大切かもしれません♪