

Cospot Media独自の目線でおすすめの漫画を紹介するシリーズ「人類へのお願い」!
今回は、あまりにピンポイントで限定的な紹介をしていきます!
サムネイル画像協力:瑠紅さん(X:@MZLGyoooooon)
結論
結論からお伝えします。
「葬送のフリーレン」という漫画の「黄金郷編」を読んでください。
81話からです。本当は81話を読んで欲しいのですが、まぁまずは1話からどうぞ。
ここから無料で読めます。
読みましたか。
ほんとうはね、1話を読んだあなたと「アニメと原作の違いについて」話したいんだ。
だけど、それはまた別の時間に行いましょう。すごく長くなるから。
今回は、会社のえらい人に怒られる前に、この世界屈指の面白さを誇る「黄金郷編」について話しませんか。
そもそも葬送のフリーレンはどんな漫画?
長い時を生きるエルフが、人間と出会い、その心の変化を描いたファンタジー漫画。
エルフの名前はフリーレン。長い時を生きる彼女の関心は魔法だけ。そんな彼女を変えたのは、ひとりの勇者だった。魔王を討ち滅ぼさんとする勇者ヒンメルは、その旅の仲間として彼女を誘う。
そうして戦いに勝利し、平和になった世界で、ヒンメルは天寿を全うしてこの世からいなくなってしまう。
その死は、彼女に「人間のことを、ヒンメルのことをもっと知るべきだった」という初めての後悔をもたらした。
かつての仲間である僧侶ハイターの弟子のフェルン、戦士アイゼンの弟子のシュタルクを引き連れ、彼女は再び旅に出た。大好きな魔法を集め、かつての旅の軌跡を辿り、大切なことを学び直しながら、死者と対話できる場所「オレオール」を目指して。
そこでもう一度ヒンメルと話すため。フリーレンの新しい旅が始まった。
壮大なテーマなのですが、地面にお布団を引く描写があるなどゆるめのギャグテイストもあり、独特の温度感が魅力的です。
もしアニメしか見ていないよ〜という方がいらっしゃれば、ぜひ漫画も読んでいただきたい。
この作品は漫画とアニメでとっても雰囲気の異なった描き方をされていると思っており(※個人の見解です)、アニメから漫画を見ると、印象の差に驚くかもしれません。驚かなかったらすみません。
漫画は、原作の山田鐘人先生、作画のアベツカサ先生により週刊少年サンデーで連載しています。(2026年2月現在)
そして該当の「黄金郷編」は、それまでの物語とはあらゆる意味で驚かされるストーリーとなっており、屈指の人気を誇る長編です。
そんな黄金郷編の、なにが人類を惹きつけるのか?
アニメでは2期に含まれるのか? それとも劇場版になるのか!?
周りで「オウゴンキョウヘンガ~」と言っているオタクがいたら、彼らの魂を救済するためにも、ぜひその魅力について知っていただき、無事に成仏させてあげてください。
黄金郷編のあらすじ
旅を続けるフリーレンたちのもとに、一級魔法使いのレルネン(試験が終わった後、フリーレンにいきなり勝負を挑んだぶっとんだ魔法使い)から個人的な依頼が届く。が、フリーレンはふつうにレルネンが嫌いなので(フリーレンに魔法ぶっ放してきたから)、断ろうとしていた。
しかし報酬の魔導書が同封されていたため、あっさり引き受けることにした依頼内容は「とある魔族によって、黄金に変えられてしまった都市ヴァイゼを覆う結界の管理の手伝い」だった。
どゆこと??? 黄金になった街を結界で守ってるの??? 黄金だから????
そもそもなんで魔族はそこに住む人ごと、黄金に変えたの?? 殺して、食べたらいいじゃない。
彼の話によると、黄金部分は少しずつ広がっており、結界もその範囲をあわせて調整する必要があるのだという。(しかしそれで行くと、この世界がみんな黄金と結界になるのでは)
じゃあ、なんでそうまでして結界が必要なのか? 黄金の侵攻を食い止められていないのに。
それは、結界の目的が「ヴァイゼと共に、とある魔族を封じる」というものだから。
魔族の名前は、黄金郷のマハト。
七崩賢の最後の生き残りであり、聞けばなんと! あのフリーレンがかつて敗北し、逃げ出した魔族だという。
そして一級魔法使いデンケンに魔法を教えた師。師匠、魔族なの????
一体、黄金に変わる前、ヴァイセで何があったんだ…
一級魔法使いになった後、デンケンは結界の管理者を引き継いだゆえに、今では都市内部へ入ることができる。なんとそこで今もマハトと会って、話をしているというのだ。
魔族と??? お話を???????
なぜ決して人と相容れず、勇者一行とも殺し合った魔族が、人間の弟子を持ち、今では黄金都市に封じられているのか。
かつてこのヴァイゼでは起こったこととは?
デンケンの目的とは?
読み終わったあと、きっとあなたもこう言うはず。
「映画館でやるならタオルが必要だなあ」
登場人物
フリーレン

本作の主人公。
1000年以上生きるエルフであり、優しいところもあるが違う種族ゆえの価値観であるため、人間の我々にはドライに見えたり、現実主義すぎるように見えることもある。
しかし、実力の差やメリットを考えて断ろうとしていた今回の件を、勇者ヒンメルとの会話や教わったことを思い出して、協力しようと決意した。
彼女の決断と活躍により、ヒンメルは時を超えて誰かを救っていることとなり、物語の一貫したテーマ性を感じられる。アツい。
魔法使いとしての腕は確かで、マハトの「万物を黄金に変える魔法」(ディーアゴルゼと読みます)を受け、かつては叶わず逃げ出したものの、今回の戦いでは、解くことのできない呪いであったそれを解明することに成功する。ものすごいことです。
マハトに助力した強力な魔族ソリテールとの戦いでも、仲間を信じ、その結果「万物を黄金に変える魔法」が解けたフェルンのおかげで勝利を収める。
今回の物語は、彼女がこれまで人間と過ごして得たものを駆使し、たくさんの人々を救う結末となります。
デンケン
熟年の一級魔法使い。冷静沈着な性格で、高い実力を持つ。試験編ではユーモラスな姿を披露するシーンもあり、強いおじいちゃんといった印象だったが、今回ではその新たな面を見ることとなる。
実は、黄金郷の結界の任に就いたのは、そこが故郷であり、妻の墓参りに行くため。
そしてヴァイゼを黄金から元に戻す方法を、魔族であるマハトに聞くためだった。
デンケンはマハトから魔法を教わった経歴を持つ異色の魔法使い。両親を殺された悲しい過去を持つが、心優しい領主の娘と出会い(後の妻となるレクテューレ)、義父となった領主グリュックの心遣いでマハトが師となった。
彼は病気の妻を救うため、厳しい政治の世界を駆け抜け、地位と力を手に入れたが、妻の病状の進行には間に合わず、死別してしまう。なんのために生きるのか。自分の人生を見つめた彼は、故郷ヴァイセを黄金に変えたかつての師と戦うことを決意した。
特権で得た「呪い返しの魔法」(ミステイルジーラと読みます)は、マハトの「万物を黄金に変える魔法」に対抗するためだったりと(そのために貴重な特権を使っている)その覚悟は凄まじい。
フリーレンとタッグを組み、マハトとソリテールと戦い、マハトと一騎討ちになるものの、その実力差は種族の差であり、やはり埋まらない…と誰もが諦めかけたその時、マハトに隙ができる。
その隙を狙って彼が放った切り札は、マハトの体を貫き、デンケンは悲願を達成したのだった。
そうして、黄金から解放された故郷で、彼はレクテューレの墓前で勝利を報告するのでした…
余談ですが、デンケンは勇者の物語がとても好きな子供で、彼が魔法使いを目指したのは、そこに登場する魔法使いに憧れていたから。
人の歴史に導かれ、憧れの魔法使いと肩を並べて戦うことになり、故郷を救った英雄となったデンケン。あまりに、良い。こういうのが、本当に好きなんですよ。オタクは。
マハト
魔王軍の中でも最強である七崩賢のひとり。その中でも最も強いとされている。誰が勝てるんだよ。
ので、フリーレンもかつて相対したが、敗北。その際、彼女は腕を黄金に変えられるまでの結果となっている。
そうして魔王に言われるがまま人々や村を滅ぼしていたある時、ひとりの神父から悪意、罪悪感がないことを指摘され、それについて考え続けることとなる。
勇者一行が魔王を倒すことには成功した後も、生き永らえたマハトはその疑問の答えを求め続けた。
人間の研究を続ける魔族ソリテールとはその間に知り合っている。
その後も理解できないまま彷徨う彼に、更なる一歩を与えたのは名前も知らない少年だった。少年と少女を殺し合せ、どちら一方、生き残った方を生かすとマハトが告げると、少年は斬りかかってきた少女を刺してしまう。
しかし斬りかかってきたのは演技で、彼女の優しさで生き延びてしまったことを絶望する少年。
そのことからマハトは、「なんの感情もない相手を殺してもなんの感情も湧かない、まずは親しい人類の知り合いが必要なんだ」というところまでは自力で気付く。(少年も結局殺しており、彼はこの時点では、教えてくれたことへの感謝から特別な感情を抱く、などはできていない)
そして、偶然襲った馬車に乗っていたとある人間と運命の出会いを果たしたのであった。
気まぐれで襲ったその馬車に乗っていた貴族の男は、配下を全て殺され、絶体絶命にもかかわらず、慌てふためかなかった。
彼に興味を持ったマハトは、彼の話を聞き、その提案に乗った。
腐敗した政治の中で生きる男は、誰よりも「悪意」を知っていた。それを教える代わりに、政敵を片付ける手伝いをして欲しいという条件をのみ、マハトは七崩賢最強の魔族でありながら、人間に仕える形をとった。(人間の知り合いが欲しいとはいえ、仕える姿勢を徹底し続けているのが何故なのか、誰かと永遠に議論したい…なぜなんだ……)
それから、人間にとっては長い時を共に過ごし、マハトは今なら悪意、罪悪感がわかる気がする、と男に伝えると、ヴァイゼを人々ごと黄金に変えた。
しかし冷たくなった都市で一人過ごせども、何の感情も湧かないと結論づけた。残念すぎる。
そこへ大魔法使いゼーリエ、その弟子たちが訪れ、彼は都市ごと封印される。
いつかこの黄金の呪いを解き、ヴァイゼを救うことができるまで。
結局、マハトは自らの呪いをフリーレンに解析されてしまい、あと一歩でデンケンを殺せるところで、呪いが解けたヴァイゼの様子に驚いた隙をつかれ、弟子との一騎打ちに敗北してしまう。
命尽きようとするその時、彼はどこかへ逃げ出す。答えを知るためなら死んでもいいと思っていたのに、もう助からないのに、なぜ逃げているのか、どこへ逃げているのか、自分でもわからない。
死の間際に行き着いたのは、人類で唯一、自分に何かを教えた男のもとだった。
彼の差し出すタバコをふかし、七崩賢最強の魔族は、トドメをさしてあげて欲しいという男の願いを聞き入れたデンケンの手によって、完全に葬られたのであった。
人類の漫画史上、最も多く誰かを泣かせたシーンかもしれません。言い過ぎかもしれません。少なくとも自分は、もう思い出すだけで涙腺が崩壊する仕組みが出来上がっています。ドライアイがちょっと治った気がしています。
グリュック
城塞都市ヴァイゼの領主。娘がデンケンの妻なので、デンケンの義父にあたる。
馬車で魔族に襲われたのに、交渉を始めた。すごい。
ゆえに、ものすごく肝が据わっているように見えるが、実は権力争いや腐敗が横行する政治の世界の中、息子が暗殺されており、その息子の本懐を遂げるため利用できるものは魔族でも、と言う精神と「そもそも息子がこうなったのは自らが領主として真っ当に機能していなかったせい」という罪悪感が混在しているからであり、本来の人となりとは少し違っていたのかもしれない。
人々の悪意が、彼をそうさせた…と考えると、悪意について知りたいマハトにとっては好都合だったように思います。
魔族とは決して心を通わせることができない、というのは、残酷な現実です。その事実が、これまで、たくさんの命を奪う結果をもたらしています。しかしマハトはグリュックの命を奪いませんでした。
ヴァイゼとそこに住む人々を黄金に帰る直前、マハトはグリュックの加齢による衰えについて言葉を交わします。
魔法はイメージの世界。人間のことを理解できないマハトには、自らを黄金から元に戻すことはできても、人間を元に戻すことは最後までできませんでした(それをやってのけたのはフリーレン)。
「悪意を、罪悪感を知るためなら、グリュックを直接殺すこともできたんじゃないか?」
という愚問が、湧いて消えない。どなたか教えてくれませんか…
ソリテール
人間について研究を続ける、変わり者の魔族。大魔族だが、その名は人間の間では知られていない。フリーレンは、それこそ最も気をつけるべき相手だとフェルンに教えています。
名前が伝わっていないということは…出会った人々はみんな……
人間のことを知りたい、という気持ちは一見マハトと同じように見えます。
が、彼女は「人と魔族は決して相容れない」という持論は、覆すことができないと考えています。
ので、マハトにも身を滅ぼす前に気づいて欲しいと願っているのでした。
つまり読むしか無い
この記事を書いてる時も単行本を読みながら書いているので、泣きそうになりながら書いています。
アニメ化、映画化、コラボ、なんでも、どんな術でもいい、一人でも多くの人に黄金郷編を読んで欲しい。そうしたらこの疑問の答えも、ファンアートも、コスプレも、増えるはずなんだ。
人は孤独に弱い…わたくしは、ただ、「黄金郷編を読んだ人間」を一人でも多くこの世に生み出したいだけなんです。どうか、どうか…
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この記事を書いたひと
推しのための諭吉を携えし、くま。ゆえに、強い。この世界は推しのために存在している。我々はそこに浮かぶ塵芥。 得意なジャンルは新しくないゲーム、少年・青年漫画。 座右の銘は「出るまで回すんで、出ないと言うことはありえない」ゲームをやり、小説を読み、漫画を読み、アニメを見て育ったら 三次元の人間との関わり方がわからなくなった、ありふれたタイプのオタク。人との接し方はジャンプで覚えた。二次元を我々の次元に導いてくれるので、コスプレイヤーさんが好き。








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